【修理完了報告】福岡県S様:往年の名機「本間ゴルフ」本革ソールシューズ、魂の再起動。
2026/02/18
はじめに:一足のゴルフシューズが語る物語
福岡県のS様より修理をご依頼いただいた、**本間ゴルフ(HONMA)**のクラシック・ゴルフシューズ。工房に届いたその一足を手にした瞬間、スタッフ一同、その佇まいに圧倒されました。
昨今のゴルフシューズは、軽量な合成樹脂やスニーカータイプのものが主流です。しかし、今回お預かりしたのは、ゴルフが「紳士のスポーツ」であることを象徴するかのような、重厚な**本革ソール(レザーソール)**仕様のモデル。おそらく数十年前に製造された逸品でしょう。
長年、福岡の美しいグリーンを共に歩んできた証である履き皺、そして大切に手入れされてきたことがわかるアッパーの艶。この「道具を愛する心」に応えるべく、私たちは最善の技術を尽くして修理に挑みました。
1. 診断:経年変化と直面した「構造的な課題」
まず、修理にあたって詳細な診断を行いました。
本革ソールの魅力と宿命
このシューズの最大の特徴は、今では希少となった本革のソールです。革底のゴルフシューズは、履き込むほどに足の形に馴染み、抜群の通気性と足馴染みを提供してくれます。しかし、天然素材ゆえに「水」と「湿気」には注意が必要です。
発見されたダメージ:メスネジの腐食と亀裂
今回、最も深刻だったのは、ソフトスパイクを装着するための**「メスネジ(受け金具)」**周辺の状態でした。
サビの進行: 長年の泥や芝の水分がネジ部分に蓄積し、金属パーツが激しく酸化していました。
プレートの亀裂: 本モデルは、複数のネジ穴が一枚の金属板で繋がっている「プレート式」を採用していました。経年劣化により、このプレート自体に亀裂が入り、スパイクを固定する保持力が著しく低下していました。
このままでは、スイング時の強力な捻転力に耐えられず、プレー中にスパイクが脱落したり、最悪の場合はソールが割れてしまう危険性がありました。
4. ゴルフシューズを「育てる」ということ
S様、お手元に届きましたら、ぜひ一度じっくりと眺めてみてください。 新しくなったソールは、最初は少し硬く感じるかもしれません。しかし、数ラウンドこなすうちに、再びS様の足の動きに合わせて「しなり」を取り戻し、唯一無二の履き心地へと進化していくはずです。
長く履き続けるためのお手入れアドバイス
1:水分は最大の敵: 雨の日のプレー後は、必ず乾いた布で水分を拭き取り、シュートゥリーを入れて風通しの良い日陰で乾燥させてください。
2:ネジ部の点検: スパイク交換の際は、メスネジ内部に砂が噛んでいないか確認し、少量のグリスを塗布するとサビ防止になります。
3:革の栄養補給: アッパーだけでなく、革底(接地面以外)にも時々専用のオイルを塗ることで、柔軟性が保たれます。
5. 結びに:お客様の笑顔が、私たちのエネルギーです
「古い靴だから、もう諦めるしかないかな……」 そう思われる方も多いかもしれません。しかし、本間ゴルフのような真に良い靴は、適切な修理を施せば、一生の相棒になり得ます。
S様の靴が再びコースの土を踏み、素晴らしいショットを支える瞬間を想像すると、私たち職人も胸が熱くなります。新しいメスネジと強靭なソールが、S様のこれからのゴルフライフにさらなる歓びをもたらすことを切に願っております。
福岡の地で、この靴と共に素晴らしいプレーを! ご依頼、誠にありがとうございました。
修理データまとめ
ブランド: 本間ゴルフ(HONMA)
修理内容: 本革ソール全面交換、メスネジ交換(プレート式から独立タイプへ変更)、全体クリーニング・補色
特徴: クラシックモデルの現代的アップデート
【靴修理工房より】 「直して履きたい」というその想い、私たちが形にします。 どんなに古いモデルでも、まずは一度ご相談ください。
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