LOWA(ローバー)登山靴の加水分解修理】ミッドソール交換とVibram(ビブラム)1136へのオールソールで愛用靴を復活!
2026/10/16
「久しぶりに登山に行こうとLOWA(ローバー)のトレッキングシューズを出したら、靴底がボロボロに崩れていた…」 「お気に入りのLOWAの登山靴、ミッドソールが加水分解してしまったけれど、修理してまた履けるようになるのかな?」
ドイツの名門トレッキングシューズブランドであるLOWA(ローバー)。優れたフィット感と耐久性から多くの登山家に愛されていますが、数年履いていると必ず直面するのが「ミッドソールの加水分解」というトラブルです。
今回は、埼玉県にお住まいのY様よりご依頼いただいたLOWA(ローバー)登山靴のミッドソール交換およびソール張替え(オールソール)の修理実績を詳しくご紹介します。
加水分解の原因や放置する危険性、職人が行う具体的な修理工程(EVAスポンジ加工・出し縫い・Vibram 1136ソールの設置)まで、プロの靴修理職人の視点からわかりやすく解説します。
今回ご依頼いただいた修理の概要(埼玉県 Y様)
ブランド/モデル:LOWA(ローバー)登山靴
お悩み・症状:長期間の保管によるミッドソールの加水分解(ポリウレタンの劣化・崩壊)
修理内容:
劣化したポリウレタン製ミッドソールの除去
耐久性と軽量性に優れた「EVAスポンジ」によるミッドソール作製・縫い付け(出し縫い固定)
「Vibram(ビブラム)1136」アウトソールの貼り付け(オールソール張り替え)
店舗:いずみ靴店(岡山県倉敷市/全国宅配修理対応)
理由1:なぜLOWAの登山靴は「加水分解」を起こしてしまうのか?
LOWAをはじめとする本格的なトレッキングシューズや登山靴の多くには、クッション性や歩行時のショック吸収性を高めるために「ポリウレタン(PU)」という素材がミッドソール(靴底の中間層)に使用されています。
ポリウレタン(PU)の特徴と加水分解のメカニズム
ポリウレタンは、歩行時の膝や腰への負担を軽減してくれる非常に優れ素材です。しかし、化学的特性として「空気中の水分や湿気と反応して分子結合が分解される(加水分解)」という弱点を持っています。
使用していなくても劣化する:靴を履いていなくても、保管場所の湿度や温度によって徐々に分解が進みます。
約4〜5年が寿命の目安:新品で購入してから製造後約4〜5年が経過すると、内部から崩れやすくなります。
突然崩落するリスク:表面上は問題なさそうに見えても、登山中に突然ミッドソールがスポンジケーキのように崩れて底が剥がれ落ちることがあります。
「大切に保管していたから大丈夫」と思って数年ぶりに引っ張り出した靴ほど、実は加水分解が進行している
放置は厳禁!山の中でのソール剥がれは重大な事故につながります
登山靴のミッドソールが加水分解を起こした状態で山に入ると、以下のような重大なリスクが生じます。
行動不能・滑落のリスク:急勾配や岩場で突然ソールが剥がれ落ちると、足場を失い滑落する危険性があります。
足首への過度な負担:クッション性がなくなり、ソールが歪むことで捻挫や怪我の原因になります。
アッパー(革・生地)の傷み:無理に歩き続けることで、修理可能なはずの靴本体(アッパー)まで破れて直しが利かなくなります。
「少しグラついているけれど大丈夫だろう」「ボンドで自分で付け直せばいいや」と放置せず、異変を感じたらすぐに専門の靴修理店にご相談いただくのが安全です。
【職人の技】LOWA登山靴のミッドソール交換・修理工程
今回、いずみ靴店で行ったLOWA登山靴の実際の修理プロセスをご紹介します。当店では、二度と加水分解を起こさない素材への変更と徹底的な構造強化を行っています。
1. 劣化したミッドソールの完全除去
まずは加水分解によってボロボロに崩れてしまったポリウレタン製のミッドソールと、劣化して接着力を失ったアウトソールを綺麗に剥がし取ります。残った粉状の不純物や古い接着剤を綺麗に削り落とし、新しい素材が確実に接着できる土台を作ります。
2. 耐久性に優れた「EVAスポンジ」でミッドソールを再構築
当店では、加水分解を起こすポリウレタンの代わりに、「EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)スポンジ」を採用してミッドソールを新しく手作業で作製します。
EVA素材のメリット:
加水分解を一切起こさないため、長期保管でもボロボロにならない
非常に軽量で、登山靴全体の重量を抑えられる
適度なクッション性があり、長時間の歩行でも疲れにくい
靴のアーチや足型に合わせてEVAスポンジを削り出し、ミリ単位でフィッティングを行っていきます。
3. ガシガシ履ける強固な構造「出し縫い(縫い付け)」処理
接着剤だけで固定すると、登山の過酷な環境(水濡れや岩場でのねじれ)で剥がれてしまうリスクがあります。 いずみ靴店では、作製したEVAミッドソールを靴本体のウェルト(チリ)部分に専用の堅牢な糸で強力に縫い付け(出し縫い)を行います。
これにより、万が一接着面が緩んだとしてもソールが脱落することのない、圧倒的な耐久性と安心感を実現します。
4. グリップ力抜群の「Vibram(ビブラム)1136ソール」の施工
仕上げに、アウトドア・登山用ソールの代名詞であるVibram(ビブラム)1136を貼り付けます。
Vibram 1136の特徴:
深いラグパターン(溝)により、土や泥、濡れた岩場でも高いグリップ力を発揮
耐摩耗性が高く、ガシガシ履き込んでも減りにくい
トレッキング・トレイル歩行に最適な王道パターン
しっかりと圧着処理を行い、全体のコバ(側面)を綺麗に研磨整形して修理完了です。
修理完了!よみがえったLOWA登山靴
完成したLOWAの登山靴は、元の履き心地や見た目の質感を損なうことなく、「加水分解しない高耐久な登山靴」として生まれ変わりました。
埼玉県からご依頼いただいたY様からも、新しく張り替えられた強固な足元に大変満足していただきました。これで次の山行も安心してガシガシ履いて楽しんでいただけます!
LOWAの登山靴修理・ソール張替えに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 他店で「加水分解しているから修理不可」と断られたのですが…
A. 修理可能なケースがほとんどです! メーカー公式や一般的な修理店では「構造上不可」と断られる場合でも、当店のようにミッドソールをEVA素材で再構築し、縫い付け処理を行うことで復活できる場合が多くあります。あきらめずにぜひ一度ご相談ください。
Q2. 遠方に住んでいるのですが、修理依頼は可能ですか?
A. 全国対応の「宅配修理」を承っております。 今回のご依頼主様(埼玉県)のように、全国どこからでも郵送・宅配便にて承っております。事前にお写真をお送りいただければ、概算のお見積もりや修理可否をお伝えいたします。
Q3. 修理にかかる納期や費用の目安は?
A. 靴の状態や混雑状況によって異なります。 ミッドソール作製+オールソール交換の場合、状態に応じて最適な修理プランをご提案いたします。まずはお気軽に現在の靴の状態をお知らせください。
大切なLOWAの登山靴、諦める前に「いずみ靴店」へご相談ください
「ソールがボロボロになって履けなくなった」 「思い出の詰まったLOWAの登山靴を、これからも長く愛用したい」
足に馴染んだ登山靴は、新しいものを買い替えるよりも修理して履き続けるほうが馴染みが良く、なによりエコで愛着も深まります。 いずみ靴店では、一足一足の靴の状態とお客様のお悩みに寄り添い、職人が手作業で丁寧に修理・補強を行います。
LOWAをはじめ、SIRIO(シリオ)、SCARPA(スカルパ)、キャラバンなどの登山靴修理・ミッドソール加水分解修理でお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせ・ご来店ください!
📍 店舗情報・お問い合わせ
店名:いずみ靴店
住所:〒713-8121 岡山県倉敷市玉島阿賀崎2-6-46
電話番号:086-526-3398
対応エリア:岡山県内(倉敷・岡山市等)のご来店はもちろん、全国からの宅配修理受付中!
お持ちの登山靴のお写真をお手元にご用意の上、お電話またはWEB/SNSよりお気軽にご相談ください。職人が丁寧にご案内いたします。
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